物語に飢える?

早期退職した友人がいる。

暑気払いを兼ねて邂逅した。

先ずは彼の心境を確認させてもらった。

若気の至りからのバツ1で子どもなし。

一所懸命に働いてきた。

早期退職しても生活にすぐに困る事態にはならない。

「いま少しのんびりしたい」という彼。

立ち止まって”のんびり”しつつ、未来図を描いていけば良いとわたしも思う。何かを急いでやる必要はあるまい。

彼は彼の人生を歩いていけば良いのだから。

似たような環境の方は多い。

子育てが終わり、一線を退いて多面的に余裕をお持ちの方が多い。抑えてきた趣味に向かう人生も是。新たな挑戦に立ち向かう人生も是。他人さまから見て優雅に見えるイベントを演じるのも是。人それぞれにシアワセを感じれば是。

わたしの周りにはシアワセに優雅に過ごしている人々が多い。

その人が永い時期の努力や忍耐の成果だと素直に思うとともに、その人の近くにいるとわたしをも朗らかになる。

「人生は舞台、人はみな役者(W.シェイクスピア)」。

早期退職した彼も、しばらくはのんびり時間を過ごすことで、今まで気づかなかったスイッチが働くのだろうと思った。「金*時間」でブランド品・高級グルメ・高級旅行は買えても、何か足りないことに気づくのに多くの時間はかからないはず。

何かが足りない?

高級料理店で食事をした翌朝、見えない飢え感に立ち止まる。

ブランド品で身を固めて着いた旅先のホテルの大きなベッドに体躯を投げ出したときに、心地好く眠りに入っていけない。

家族や親せきの誰もが認める人生の成功体験者は、のんびりした優雅な時間を過ごす権利を持っているのに・・・・。

何かが足りない。飢え感の残滓。

それは、彼の人生の物語がまだ途中である証拠。

彼自身が気づかぬ物語がまだまだ先に展開していることに気づいていない証拠。

人生の成功体験者ほど、物語に飢えていると想う。

定年退職後は、その物語の作家は長年慣れ親しんだ組織ではなく彼自身であるということ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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